
自然との完全なる一体感 究極のネイチャーリゾート
スリランカとは「光り輝く島」を指す。
インド洋に浮かぶ自然豊かな島だ。
稀有な歴史遺産、セイロンティーの高原、トロピカルリゾートの原点。
北海道ほどのこの南の国には、溢れるばかりの感動が待っていた。
〈ヘリタンス・カンダラマ〉はバワで唯一の内陸リゾート。
ホテルは密林の岩山と一体化し、建物の全長は1km近くも続く。
自然との調和を謳う建築は多いが、その究極の姿がここにある。
インド洋を愛し、幾つものホテルを海沿いの地域に創り続けたバワであるが、一つだけ山間部に建てたホテルが〈ヘリタンス・カンダラマ〉だ。
ジャングルの中、未舗装の道をクルマで走り続けると、巨大な岩に抱かれたレセプションが現れる。
自然の岩石がそのまま建物の躯体になっている。
そして洞窟のような回廊を進むと、そこには得意の仕掛けが。
視界は突然に開け、インフィニティプールとその先に海のようなカンダラマ湖が現れる。
鬱蒼としたジャングルとのあまりの違いに言葉を失う。
驚きはさらに続く。
プールサイドからホテルを振り返ると、景観(本記事のメイン画像)が目に飛び込む。
断崖に立つ建物は密林そのものだ。
衝撃的ですらある。
そしてホテルは左右に長大なウィングを持ち、その全長は968mもある。
よって、建物の全体を見ることは空からでもないと難しい。
さてテラスからは、はるか遠くに前掲したシーギリヤロックも眺められるが、実は当初、ホテルはロックの近くに建設される計画だった。
しかしヘリコプターで視察に訪れたバワはそのロケーションに納得がいかず、湖と密林の断崖が接する現地を選択したと聞く。
月並みな美辞麗句ではない、本物の「自然との調和」を追い求めていたのだろう。
とはいえ無論、高級ホテルとしてバーやダイニングは完備。
微に入り細を穿つホスピタリティーを約束する。
それでいて、客室のテラスで寛いでいると、野生のサルやリスがやって来たり。
界隈を散策すると、野生の象に遭遇することも珍しくない。
欧米の富裕層や知識人にことのほか愛されるというのも、うなづける話だ。
世界のトロピカル建築の先駆者、ジェフリー・バワは高齢まで現役を貫いた。
国会議事堂を設計した後、最後のホテル〈ザ・ブルー・ウォーター〉が竣工したのは、77歳だった。
2003年没。遺骨は別荘が立つルヌガンガの丘に撒かれた。
Heritance Kandalama/ヘリタンス・カンダラマ
- 住所:
- Kandalama,Dmbulla
- 電話番号:
- +94(66)5555000
Information
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- 電話番号:
- 03-3476-7277
- URL:
- www.jetwing.jp