
人間ドックで見る新たな安心を得る 大きな礎
技術の進歩と、研究の成果により日々進化を遂げる医療。
それは予防や早期発見の礎となる人間ドックにおいても重要な役割を果たしている。
最先たる人間ドックとはどういったものなのか。
国内でも屈指の数の人間ドックをおこなっているフェニックス メディカル クリニックの賀来 哲明氏にお聞きした。
人間ドックにしかできない“発見”と“予防
読者の中には「毎年の健康診断を受けていればいいだろう」と思っている方もいるかもしれないが、そもそも健康診断と人間ドックでは大きな違いがある。
健康診断は誰もが受ける、あくまでも画一的なもの。
“いまなにがあるのか”を見るものだ。
対して人間ドックは、家族の病歴や個人の生活習慣を見たうえで個人に合わせるもの。
現在の状況把握だけでなく“将来なにか起きるのか?”というこれからの予防をしていくのが人間ドックなのだ。
「健康診断と人間ドックを半年ごと、それぞれ年に1回受ける形で基本的に問題はないと思います」と賀来医師は言う。
それでは、人間ドックの適齢年齢はあるのだろうか。
「30歳に入ったら1回は受けたほうがいいと考えています。20代でお仕事を頑張ったり、それまでの生活習慣で溜まってきたものが出てくるのが30代。
その段階で身体の傾向や兆候を見ることで予防・予測ができるのです」。
事実、若年性でも発症する大腸がんや乳がんの早期発見、および胃がんのように原因の一部がわかっているものを回避することも可能になるという。
「胃がんも子宮頸がんも9割以上がウイルスと言われています。たとえば、その要因のひとつであるピロリ菌は環境依存が多いため、誰か見つかれば家族もそうなっている可能性があるので初期であれば薬での対応が可能です」。
もちろん、現代はふたりにひとりがガンになる時代であり、健診でガンが見つかることは珍しくはない。
とりわけ膵ガンなどはなかなか発見が難しいため定期的な人間ドックがおすすめだという。
先進たる人間ドックの在り方
さらに、近年大きな問題となっているのが突然襲ってくる心筋梗塞や脳卒中といった病気だ。
「人間ドックでは血管の状態や年齢を知ることができます。実際、2024年では3000件ほど人間ドックで脳のMRIをおこなっていますが、そのなかでも10%ほど脳動脈瘤や脳萎縮が見つかるんです。脳動脈瘤に関しては破裂してしまったら大変なことになりますが、その前に見つけられたら治していくことができる。起きてしまうことは突発的に見えてしまいますが、その予兆となるものは人間ドックで回避できる可能性が高くなります」。
近年では経営者のなかでは本人の健康管理だけでなく、重役の方にも人間ドックを受けてもらう会社も増えており、健康の維持が会社経営や発展の維持へと繋がるような意識が広がっているという。
また、最新の人間ドックでは痴呆症を予見できる検査項目が増えたことも特筆すべきことだろう。
認知症は脳血管系とアルツハイマーに大別されるが、アルツハイマーの場合は脳内にアミロイドβという特殊なたんぱく質が蓄積され、神経細胞が変性して脳が萎縮することから発症が始まる。
「大体、発症する30年前から蓄積がはじまるんです。それがどれくらい溜まっているのかを血液検査で確認することで対処が可能ですし、脳血管系はMRAで観察することにより初期での対処をおこなえます」。
まさに人間ドックは、働き方や食生活が変わってきている時代に合わせて柔軟にカスタマイズができる命に対するリスクヘッジといえるだろう。
そのため、フェニックスメディカルクリニックでは、ただ検査するだけではない体制を整えている。
「さまざまな人間ドック施設がありますが、弊院では最新の機器を整えるだけでなく常勤及び外来ドクターが検査もおこなうため、結果をしっかりとケアする体制が整っています。検査結果によって必要なケアができる。早期発見だけでなく、早期治療。それこそ先進的であるのではないかと考えています」(賀来氏)。
昔もいまも健康をお金で買えないことは変わらない。
だが先進の検査とケアをしっかりと管理することで、健康を維持できるのはいまだからこそ受けることができる恩恵だ。
自身の身体をしっかりと見つめ、ケアをすることでさらなる飛躍へとつながるに違いない。
■賀来哲明
医療法人社団鳳凰会フェニックスメディカル クリニック医長、産婦人科医長。2014年、東京医科大学医学部医学科卒業。同年より東京大学医学部付属病院にて医師として従事。2020年より現職に就任。
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