至高のデスティネーション・スパ タイ王室、縁(ゆかり)の地に立つ、チバソム

至高のデスティネーション・スパ タイ王室、縁(ゆかり)の地に立つ、チバソム

タイ湾を臨む保養地ホアヒンに、世界最高峰のウェルネスリゾートがある。
各国の伝統的療法と最新の医学サイエンス、その双方を完備するチバソムは
現代人の心、身体、魂を、理想的な状態へいざなってくれる極上のサンクチュアリだ。

Text by Yoshiaki Nimura

 

デスティネーション・スパ。そこで過ごすことが旅の目的となる、それほど価値の高いスパリゾートをそう呼ぶ。1920年代、タイ王室が離宮を建てたホアヒンに、世界屈指のウェルネス施設がある。チバソム、ホアヒンだ。

創業者はタイの副首相やバンコク銀行頭取を務めたブンチュー・ロジャナスティン氏。ヨーロッパにあるヘルスリゾート文化を理解し、世界最上質のウェルネスリゾートを生むべく、1995年に夢を実現させた。

ここは健康と美の総合的なリゾートだ。チェックインしたゲストは、まず自然療法士のコンサルテーションを受ける。日本語通訳の同席も可能だ。16種類のリトリート・プログラムから自分の目的にふさわしいコースを決め、メニューを選んでいく。

驚くのはトリートメント、アクティビティ、セラピーの豊富さだ。その数は200を超える。クラス分けされるヨガをはじめ、太極拳や水中フローテーション、タイ式キックボクシング、各種マシントレーニングもあれば、アーユルヴェーダや日本の霊気など各国の伝統療法もメニューに並ぶ。その一方では、ゲノム遺伝子検査や高気圧酸素セラピー、睡眠改善プログラム、老化防止プログラムといった最新医療まで網羅し、ゲスト一人ひとりに理想的なプログラムをカスタムメイドしてくれる。

ステイには制約もある。電子機器は客室とライブラリー以外では使用不可。デジタルデトックスもウェルネスライフには欠かせないという考えだ。また14歳未満の子供は滞在できない。そして施設内禁煙はもちろんだが、アルコールは夕方以降にワインとシャンパンだけ注文可能。ヘルスリゾートとしての真摯な姿勢が窺われる。

ここまで書くと、チバソムはストイックで窮屈では、と誤解されるかもしれない。事実は逆であり、ここはタイ語で「人生の安息地」と命名されたサンクチュアリだ。次ページでさらに魅力をご案内しよう。

30年前、チバソムを建築設計したのは、英国人建築家のジャン=ポール・ブリセット。古都アユタヤの伝統的なタイ建築からインスピレーションを受けつつ、優雅で快適なアコモデーションを目指した。2019年には4年に渡るリノベーションが完了し、最新のファシリティを新たに完備した。

リゾートの中心はタイ風建築のレストラン「テイスト・オブ・サイアム」と、夕景が美しいプール。6.7エーカーという広大な敷地に対して客室は54室と少なく、ビーチを臨むリゾート本館にはオーシャンルームとスイートが連なる。が、できれば木々や池に囲まれた独立ヴィラの「タイ・パビリオン」に投宿したいものだ。タイの大自然に抱かれるようなリトリート気分が味わえる。いずれの客室にもチーク材、竹、シルクがふんだんに使われ、大型のバスタブとシャワーブースが備わる。

さて、もしチバソム滞在の目的が「痩身」だったとしても、リゾートライフならば美食を堪能したいところ。チバソムのウェルネス・キュイジーヌは最新の機能的栄養学に根ざしながら、食の楽しみにも徹する。毎日3食の食事は、シンチャイ・スリヴィパ総料理長の率いる料理チームが、タイ料理と西洋料理に、時にはワサビなどの日本風味を隠し味にして、健康増進効果を最大限に引き出すメニューを用意する。

料理の主役はチバソムの菜園で栽培した、遺伝子組み換えではないオーガニック食材。チバソムは当初より持続可能なリゾート運営を志しており、自家菜園もその一貫だ。化学肥料や農薬は極力避け、レストランで出た廃棄物を肥料にして食材を栽培。タイの有機農業認証も獲得している。

献立に関しては、前菜はブッフェ形式で野菜を中心とした小ポーションの皿がパラエティ豊かに並ぶ。そしてメインディッシュは肉か魚を選べる。チバソムでは総料理長によるクッキングレッスンも好評だ。滞在の合間に、本場のタイ料理をマスターしようというゲストは多いと聞く。

最後にチバソムの滞在スタイルをご紹介しよう。チバソムのリトリートプログラムはオールインクルーシブとなっており、そのプログラムの施術をはじめとし、さらに1日1回のトリートメント、宿泊、1日3回のウェルネス・キュイジーヌ、ミニバーのドリンクとスナック、ランドリー、サウナやジャグジー、客室WiFiなどが含まれている。滞在は3泊からとなっており、1人で長期滞在するゲストも少なくないという。またアクセスに関しては、バンコク・スワンナプーム国際空港との有料送迎車サービスもある。

開業以来、多くの受賞歴を持つチバソムであるが、2025年も『コンデナスト・トラベラー』誌ドイツ語版にて「最優秀伝統療法リゾート」を受賞した。創業30周年を迎え、さらに進化するチバソム。世界が認めるデスティネーション・スパで新たな自分にリセット。そんなテーマの旅は素敵だ。

 

Chiva-Som Hua Hin
チバソム・ホアヒン

ADRESS:73/4-6 Soi Moo Baan Nong Kae,Phet Kasem Rd, Nong Kae, Hua Hin,
 Prachuap Khiri Khan 77110 Thailand
TEL:+66(32)536-536
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チバソム・コンシューマーサービス  03-3403-5355