和食の食材と手法を活かし 最新北欧料理を考案する店

和食の食材と手法を活かし 最新北欧料理を考案する店

2010年に「世界ベストレストラン50」で世界1位に輝いたデンマークのレストラン「Noma」。この店から北欧の美食シーンは劇的に変化を遂げたが、昨年7月に閉店し、美食界を驚かせたことは記憶に新しい。冬場、北欧では食材が激減するが、そんな悪条件を乗り越えたのが「Noma」だった。彼らは北欧の伝統的な保存食品を用いることで北欧料理に新境地を拓いた。当然ながらフィンランドのファインダイニングにも大きな影響を与え、ニューノルディックキュイジーヌ(新北欧料理)に特化したレストランが以降、次々に誕生する。

2020年代に入り、そうしたレストランの中から第2世代と呼ばれるレストランが台頭。北欧料理からさらに一歩進んだテイストを取り入れ、人々を魅了している。その中の注目株が、2024年にオープンした「ヤーソン」だ。

店のオーナーシェフ、ヤリ・ヴェシヴァロはフィンランドのトップレストラン「Olo」で長年、シェフを務めてきた。同店は2011年から8年連続でミシュラン一つ星を獲得。そのヴェシヴァロが独立して「ヤーソン」を開業した。店名は彼の愛称である。「ミシュランとか、そういったお飾りはもう要らない。シンプルに、ピュアで、ひたすらおいしい料理を気軽な雰囲気の中で楽しんでほしい」と語る。

ヴェシヴァロは以前からも積極的に外国料理の手法を取り入れることがあったが、「ヤーソン」では日本食の要素を活かしている。初めての来店では「Jason 6」という6皿のコースを注文して欲しいとのこと。彼のシグネチャーを味わうことができる。季節柄、食材が少々変わることもあるが、基本的なメニュー構成は年間共通だ。刺身や海苔、柚子胡椒、醤油などが用いられるが、そこに「ヤーソン」流の茶碗蒸しも加わる。ただし具材は日本式とは異なり、牛タンが入っている。

「旨味をしっかりと引き出し、活かしたい」と語り、フィンランド産の食材に熟成や発酵といった和食の手法を試みる。ニューノルディックキュイジーヌ第2世代のトップとも囁かれる、注目のレストランだ。

 

Jason

ヤーソン

住所:Yrjönkatu 5 E Helsinki

TEL+358 50 476 6682

URL:https://www.ravintolajason.fi/en