マンハッタン 最後の大規模開発〈ハドソン・ヤード〉

マンハッタン 最後の大規模開発〈ハドソン・ヤード〉

NYの新たな観光スポットとして注目を集める再開発プロジェクト。野外展望台の高さは地上100階に及ぶ。数年間、ニューヨークもコロナ禍にあえいだが、しかしその間もこの街は一歩ずつ前進していた。

マンハッタンのミッドタウンに誕生した再開発プロジェクト〈ハドソン・ヤード〉の総面積は11ha。総開発費は250億ドル(約3兆7500億円)に及び、これは民間企業による開発としては米国史上最大にあたる。

土地が限られたマンハッタンにおいては、最後の大規模再開発と呼ばれる所以だ。昨年夏には開発の第2フェーズが公開された。

元鉄道の操車場などを整地した開発地は、旧鉄道高架線跡に生まれた遊歩道、ハイラインの起点でもあり、地区の中心には6棟の超高層ビルが立つ。

うち〈50ハドソン・ヤード〉〈55ハドソン・ヤード〉の2棟は、米国デベロッパーと三井不動産との共同開発。

オフィスの他、ホテル、住宅、文化施設などで構成される。

ⓒ Francis Dzikowski

ⓒ Francis Dzikowski

無論、観光・商業施設としても〈ハドソン・ヤード〉は飛びきりの価値を生む。

〈30ハドソン・ヤード〉の100階にはスカイデッキ〈エッジ〉が誕生。地上335mに位置し、野外展望台としては南北米大陸で最も標高が高い。また、もう一つのランドマーク に巨大モニュメント〈ベッセル〉がある。

蜂の巣を思わせる近未来的な建造物だ。そして〈ザ・ショップス・アット・ハドソン・ヤ ード〉には、ラグジュアリーブランドなどが軒を連ねる。ミッドタウンに生まれた新たな観光資源、NYに魅力は尽きない。