歴史の結実、絨毯の真髄
「踏む絵画」「踏むことを許された芸術品」。
その異名をもつのは、2500年以上の伝統を保ち続けるペルシャ絨毯だ。古くは紀元前まで遡るが、その伝統と革新を繰り返し、いまや世界の絨毯市場の30%をペルシャ絨毯が担うほど。
芸術性と実用性、そして歴史がこれほどまでに昇華され、愛好されているものはなかなかないだろう。
今回、ご紹介する「ペルシャ絨毯 クム/レザイ」はその中でもとびきりのアイテムと言っていい。
クムとはペルシャ絨毯5大生産地のうちのひとつ。
レザイとはクムを代表する工房であり、伝統的なデザインを継承しながら現代的な感覚を取り入れた作品を数多く発表している。
さきほど、“とびきり”と書いたのには理由がある。
サイズは約620x388cm。じつに7.3坪、畳にして約15畳分の大きさとなる。
そのため、制作期間は8人の腕利き職人によって約8年という歳月を経て完成した大作だ。
いざ目の前にすると「圧巻」という言葉がふさわしく、その上を歩くことに躊躇してしまうほど。
しかし、その踏み心地は極上のシルクを敷き詰めたペルシャ絨毯ならではの気持ちよさだ。
意匠を見てみると、その繊細さに驚く。
こちらの作品は王室向けに制作されたシルク絨毯であり、中心にメダリオンを配置したトラディショナルなデザインながらも、そのメダリオンを取り囲むよう全体大小色とりどりの花を美しく描いている。
見れば見るほど新たな発見と驚きがあり、まさに「踏むことを許された芸術品」だと改めて感服してしまうほどだ。
なお、この作品を取り扱うライオンラグス青山には、目も心も奪われる作品が大小多数取り揃えられている。
日常、自分の足元にあるものだからこそ極上のものを。
ぜひ、その目で、その手でペルシャ絨毯の素晴らしさに触れてみてほしい。
クム/レザイ シルク100%
約620x388cm
¥55,000,000円