世界が羨む “ジャパニーズ・ウイスキー”
ジャパニーズ・ウイスキーの歴史は比較的新しく、本格的な国内生産が始まったのは19世紀半ば。
しかし繊細な味わいでとくに海外から高く評価され、世界五大ウイスキーの地位を確立した。
「特徴として挙げられるのは、ミズナラの樽を使用していること。
世界的にはホワイトオーク、コモンオークなどが使われていますが、ミズナラ樽は『ジャパニーズオーク』とも呼ばれ、白檀や伽羅などの香木を思わせる独特の香りが特徴です」。
こう語るのは会員制モルトバーを運営する平光昌寛氏だ。
「また、日本の職人ならではの徹底した温度管理など品質管理によって丁寧につくられており、生み出される繊細な味わいは他に類を見ない。さらに、国内消費をメインに考えられているため生産量が圧倒的に少なく、その希少性も愛好家たちの心をくすぐっているんです」。
そんなジャパニーズ・ウイスキーの中から、平光氏がおすすめするのは、『イチローズモルト ダブルディスティラーズ』。
世界的ブランド「イチローズモルト」創始者であり、ブレンダーとしても名を馳せる肥土伊知郎氏が、2004年に閉鎖された羽生蒸留所のモルト原酒と、現行の秩父蒸留所のモルト原酒をヴァッティングして造り上げたピュアモルトウイスキーだ。
蜜のような甘い香りに柑橘系のほのかな酸味を感じ、オリエンタルな雰囲気の中に、生姜やブラックペッパーを思わせるスパイシーさが融合し、飲むものを虜にする。
じつは樽となるミズナラの木も年々減っているという。
肥土伊知郎氏は北海道でおこなわれる原木の競りに参加し、樽職人を自社で抱えるこだわりを見せている。
写真右にある『Ichiro’sMalt Mizunara Wood Reserve』も羽生蒸留所のモルト原酒と複数の蒸留所のモルト原酒をヴァッティングし、さらにミズナラ・リザーブ・ヴァットで再熟成させた逸品だ。
原酒がなくなれば終売する幻のウイスキー、楽しむならいましかない。
最後に、平光氏からとっておきのレアなウイスキーをaristos読者に限り販売してもらえることになった。
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オーナー 平光昌寛
赤坂にて会員制モルトバーを運営。その所蔵量は1000本をゆうに超える。実際に熟成樽ごと購入するなど、ウイスキーを作る側からの観点も持つ。
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