
130の情熱が織りなす 泡の伝統と軌跡
シャンパーニュ地方・コート・デ・バールで生まれる「シャスネ・ダルス」。
130の生産者たちが想いと技を重ねて育て上げた、知られざる名品だ。
希少なピノ・ブランや伝統的手法を守り抜く姿勢が深い余韻をもたらす愛されるシャンパンをお伝えする。
世界中に数ある名前が知れた地域のなかでも、シャンパーニュ地方は特別視される場所だろう。
さまざまな葡萄農家、ワイン、シャンパンの生産者たちが、長い歴史のなかで伝説的な一滴を作り出し、その歴史はローマ帝国時代まで遡ることができる。
シャンパーニュ地方コート・デ・バール地区の南端に位置するヴァレ・ダルス。
その地でシャスネ・ダルスというシャンパンを作り出す生産者たちは、1950年代に収穫を共同で管理し、生産技術を共有と調和させて最高品質のシャンパンを作るという協同組合を結成する鏑矢となった。
シャスネ・ダルスには、じつに130もの生産者たちの想いと技術が詰まっている。
たとえば、そのひとりであるニコラ・カドは、三世代にわたる葡萄農家であり、ピノ・ノワールとシャルドネをメインに栽培するが、そのうちのひとつの畑だけに、シャンパーニュ地方ではもうほとんど姿を消してしまったピノ・ブランが植えられている。
ピノ・ノワールやシャルドネが人気となり、育成が難しく成熟まで時間がかかるピノ・ブランは、1960年代にはシャンパーニュ地方から姿を消してしまったが、カド氏の「少しでも生産を維持したい」という強い想いで作り続けられ、「エレガントさと複雑さの両方を兼ね備え」「白い花の新鮮な香りがあり、口中では信じられないほど表情豊かで、最後に微かにアニスと蜂蜜が出てくる」と評されるほどである。
このような歴史と伝統、そして自身の哲学をもった農家が、シャンパーニュ地方特有の気候、風土、土壌のもと、素晴らしい葡萄を生み出し、シャンパンへと昇華している。
事実、「プレスティッジキュベ コンフィデンス」は世界最大級の国際ワインコンテストのひとつである、デカンタアワードで金賞を獲得。
さらに、シャスネ・ダルスのシグネチャーブレンドである「キュヴェプルミエール ブリュット」はエールフランス航空の機内シャンパンとして採用されたことから、その品質と味わいはお墨付きということがわかるだろう。
シャンパーニュの人たちが送り出し、特別な瞬間に華やぎを添えてきた一本一本のシャンパン。
その背後には、何世代にもわたる家族の情熱、土地への深い敬意、そして自然と向き合いながら築かれてきた技と誇りが息づいている。
ヴァレ・ダルスの静かな丘陵から立ち上る泡は、単なる贅沢ではなく、この地に生きる人々の歴史と魂を映し出す小さな結晶といえる。
いまも、そしてこれからも、彼らは土地と語らい、季節に耳を澄ませながら、次の一杯を静かに育て続けている。
プレスティッジキュベ
コンフィデンス
750ml / 29,700円(税込)
プレスティッジキュベ
コンフィデンスロゼ
750ml / 39,600円(税込)