この国のもうひとつの名物 本場のサウナを体験する

この国のもうひとつの名物 本場のサウナを体験する

数年前より、日本でもブームが巻き起こったフィンランドスタイルのサウナ。しかし実際に本場で体験すると、日本のそれとは異なる様相である。

同国で通常、サウナが設置されているのは海や湖、川といった水辺のある自然の中。とはいえ街中にも公共のサウナはある。自然に囲まれたサウナでは、薪ストーブの上でソーセージやジャガイモを焼いたりもする。そして身体がほてってきたら水に飛び込む。薪の燃える匂いや季節を直に感じる体験は何にも代えがたく、真冬であっても分厚い氷に穴を開けて水の中へ。

フィンランド人にとってサウナは日常になくてはならないものだが、近代化された都会の住宅ではさすがに薪ストーブのサウナは難しい。そこで公共サウナが市民に広く利用されている。

2016年、ヘルシンキの海辺にオープンした公共サウナ「ロウリュ」は、外観、内装ともにウッディで温かみのあるデザインが特徴だ。瀟洒なレストランを併設していることに加え、今では珍しい伝統的なスモークサウナも備えていることで、若い世代に人気を博している。同国の公共サウナは基本的に水着を着用して男女混合で入るため、デートに、家族で、友人同士で、と親しい間柄で憩いのひとときを過ごす。

ここ「ロウリュ」には2種のサウナがあり、ひとつは日本でもお馴染みのドライサウナだ。焼けた石に水をかけて熱い蒸気を発生させる。この行いをロウリュという。この店では熱さに耐えられなくなったら、目の前のバルト海に飛び込む。そしてもうひとつは、日本では消防法の関係で設置が難しいスモークサウナだ。薪ストーブを使い、密閉された空間を熱い煙で満たす。熱を逃さないように窓はなく、壁一面が煤で真っ黒だ。フィンランド国内にサウナは300万ヶ所もあるというが、そんなお国柄でもスモークサウナの施設は限られている。

「ロウリュ」はレストランのメニューも充実している。トナカイのたたきやステーキもある。チョコレートのアイスには同国の人気ブランド「ゲイシャ」を使用。店で聞いた話だが、サウナではビジネスミーティングも見かけるという。高価な装身具を外すので、立場の違いもなく対等に話せるからとか。フィンランドに出張があった際には、水着が必需品だと覚えておきたい。

   

Löyly

ロウリュ

住所:Hernesaarenranta 4 Helsinki

TEL:+358 9 6128 6550

URL:https://www.loylyhelsinki.fi/en