秀逸なデザインが光る ネオロマネスク建築のホテル
デザインがテーマの旅。ヘルシンキで滞在するホテルも、デザイン性に優れたラグシュアリーホテルを挙げたい。Marriott bonvoyプログラムと提携している〈ホテル・セント・ジョージ〉は、中央駅から徒歩で10分足らず、オールド・チャーチ公園の緑を臨む、閑静な一角に立つ。
建物は1890年に建てられたネオロマネスク様式の豪壮たるもの。ヘルシンキ国立劇場も手がけた建築家オンニ・タルヤンネの設計であり、当時の外装を活かしながら内部はフルリノベーションされている。

「デザイン・ディストリクト」のメンバー施設だけあって装飾が素晴らしい。意匠を凝らしたファサードがいかにもクラシカルだが、エントランスから天井を見上げると、アバンギャルドな白いドラゴンに出迎えられ、思わず息を飲む。これは世界的に活躍する中国人アーティスト、アイ・ウェイウェイの「Tianwu(天武)」だ。パリで初公開された作品であり、同人のアートを飾る商業施設は現在のところ、世界でもこのホテルだけだという。

さらに館内は至るところに優雅な装飾を施しており、中でも右ページ上の「ウィンターガーデン」と呼ばれるアトリウムは秀逸だ。ガラス天井の下には〈エスパス ルイ・ヴィトン東京〉でも公開されたフィンランドのアーティスト、ペッカ・ユルハの作品が吊られ、加えて壁紙やリネンには同国の人気イラストレーター、クラウス・ハーパニエミのデザインが採用されている。そして壁際にはアアルトによるデザインのランプをアルテックが特別色に仕上げたコレクションが配されている。美しい作品群を眺めながら、奥のバーでグラスを傾けるひとときは格別だ。

無論、客室のインテリアも洗練されており、木の温もりを感じさせるベッドルームは極上の安らぎを提供。そして館内のスパは屋内プールやサウナを備えるが、さらに「セント・ジョージ・スイート」の室内にはプライベートサウナも用意されている。
まさしくスタイリッシュな滞在を約束してくれる、第一級ホテルである。

Hotel St. George
ホテル セントジョージ
住所:Yrjönkatu 13 Helsinki
TEL:+358 9 4246 0011
URL:https://www.stgeorgehelsinki.com/