モーツァルトの傑作 《ダ・ポンテ 3部作》を ウィーンで鑑る

モーツァルトの傑作 《ダ・ポンテ 3部作》を ウィーンで鑑る

1756年、オーストリアに生まれた神童・モーツァルトは欧州中で旅を重ね若くして世界的な名曲を生み出す。

多くのオペラの傑作を残したモーツァルトは25歳にしてウィーンに定住を決める。

モーツァルトが定住し、終世まで過ごした地で傑作オペラを堪能するのはいかがだろうか。

特別な2025年をモーツァルトの母国で

モーツァルトオペラの中でも人気がある作品はどれだろうか?

「フィガロの結婚」、「ドン・ジョバンニ」、「コジ・ファン・トゥッテ」のいずれかは演目名だけでも聞いたことはあるだろう。

どれも選び難いが、この3作品を日替わりで一気に見られることができるとしたら、どれだけ素晴らしいことだろう。

このたび、そんな奇跡のような3日間がウィーンで実現することとなった。

しかも、場所は世界三大歌劇場のひとつであるウィーン国立歌劇場だ。

モーツァルトオペラを代表する傑作3部作が一同に介する特別な2025年を全身で感じられる旅をご紹介する。

3つの作品 3つの意味

2025年3月26日、羽田を出発。

ウィーンに到着2日目となる3月28日に、1公演目となる「ドン・ジョバンニ」を鑑賞となる。

モーツァルト自ら「ドラマ・ジョコーソ」と名付けた本作は、その名の通り悲劇を表す“ドラマ”と喜劇を表す“ジョコーソ”が同居する内容となっている。

そもそも「ドン・ジョバンニ」は、それまで王侯貴族のものであったオペラをより市民的にしたオペラ・ブッファと呼ばれるものであり、内容は世俗的で滑稽ではある。

が、「ドン・ジョバンニ」には大きな悲劇性もあるところが大きな特徴だ。

その台本を書いたのはロレンツォ・ダ・ポンテ。

じつは冒頭のモーツァルトオペラの台本すべてを担当したのはダ・ポンテであり、その3作品をダ・ポンテ3部作と言われるほどモーツァルトオペラの基礎を作り上げた人物である。

では、なぜダ・ポンテ3部作のひとつである「ドン・ジョバンニ」は生まれたのか? それは、翌日(3月29日)に鑑賞する「フィガロの結婚」が大きく関係している。

「フィガロの結婚」は、もともとフランスの戯曲であったがダ・ポンテがイタリア語のオペラ・ブッファとして台本化。

モーツァルトが作曲した経緯がある。

いまや誰もが知っている演目タイトルのひとつとして挙げられる「フィガロの結婚」だが、内容としては貴族を批判するものであり、たびたび上演禁止になるなど、ウィーンでの評価を大きく上げることは当時、難しい状況であった。

だが、プラハで大きな評価を得たことで、新たなオペラの受注がモーツァルトに入り、生まれたのが「ドン・ジョバンニ」なのだ。そういった歴史的背景、作品背景を知ることで作品全体だけでなく、幕間や楽曲、歌詞のひとつに重みが生まれてくるのも長く紡がれたオペラという歴史にふれる楽しみといえるだろう。

そして3公演目、3月30日に鑑賞するのは「コジ・ファン・トゥッテ」である。

ダ・ポンテとモーツァルト、最後の共同作業となったオペラであり、3部作の中でも大きな特徴をいくつかもっている。

まず、演目の「コジ・ファン・トゥッテ」という言葉は「フィガロの結婚」に出てくる台詞だというのも面白いが、楽曲においてもアンサンブルが多用され、台本がもつ台詞以上の力を与えているところも注目すべき点だ。

そのためか、不貞という決して道徳的とはいえない内容であるにも関わらず、ウィーンでの初演ではアンコールのために上演時間が倍になるほどだったという逸話があるほど。

ダ・ポンテ3部作は、モーツァルトがオペラにおける感性や天才的な作曲能力が大きく開花した作品群であり、生涯最後の作品であり最高傑作とされる「魔笛」へと続く偉大な道程である。

ウィーン国立歌劇場にて、その真髄をダイレクトに鑑賞・体感できるのは、まさに歴史的な時間であり、至福といえるだろう。

このプランだから実感できるモーツァルト

もちろん、ウィーンの楽しみはオペラだけではない。 このプランではウィーン国立歌劇場または楽友協会のガイディングツアー、ウィーン楽友協会大ホール〈黄金の間〉でのウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会など、ウィーンの音楽とその歴史に触れることができる企画が盛り込まれている。 とりわけ「コジ・ファン・トゥッテ」を鑑賞する日の午前に予定されている聖マルクス墓地は特別な体験になるだろう。

その地はモーツァルトが眠る場所だが、誰もが認める天才であり、いまや世界中に知られるモーツァルトは悲劇的な終わりを迎える。

享年35歳で亡くなったモーツァルトは庶民と同じ共同墓地に埋葬されたため、いまだに埋葬された場所がわからないまま。

そのため、明確な墓石ではなく記念碑が建てられ、没後100年となる1880年にウィーン中央墓地にも記念碑が建立された経緯がある。

モーツァルトが遺した傑作3部作をウィーンの地で鑑賞。 その合間に聖マルクス墓地のどこかに眠る天才に思いを馳せる。

このときにしかできない特別な日々をぜひ、あなたの人生の1ページに加えてほしい。

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心に響くウィーン 音楽の旅 7日間
国立歌劇場モーツァルト《ダ・ポンテ3部作》とティーレマン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏会

ご出発日:
2025年3月26日 羽田空港発
ご到着日:
2025年4月1日 羽田空港着
備考:
添乗員同行

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